平成22年11月12日(金)の13時30分より、三菱マテリアル株式会社のさいたまオフィス研修施設(さいたま市大宮区)にて、170名の参加者を得て「循環型社会をめざして」と題したシンポジュウムを開催しました。使用させていただいた施設は同社がグループ企業を含めたスタッフの教育・研修の場とするために平成22年春にオープンしたもので、学内の技術者育成に携わっている寄附講座スタッフにとってもシンポジュウムを開催させていただくにはうってつけの会場となりました。


 司会である東北大学環境機能利用工学寄附講座の相川良雄客員教授からのガイダンスの後、寄附講座開設者の挨拶として三菱マテリアル株式会社の矢尾宏社長よりご挨拶をいただきました。矢尾社長は、東北大学大学院工学研究科内に寄附講座を設けられた理由をお話されるとともに、同社が直面している「気候変動の問題」と「天然資源の有限性」に関連して、「低炭素化社会」の実現に向けた事業の拡大を図ること、「資源循環型社会」の構築にむけ一層貢献すること、また高度な技術・効率で資源の生産性を高めながら素材・部材を製造し安定供給を図ることなどについて述べられました。


 続いて寄附講座の兼任教授である西村 修教授(東北大学土木工学専攻)より、寄附講座のスタッフ構成とともに、開設より1年半にわたる環境機能利用工学寄附講座の活動について紹介していただきました。生態系の浄化能を利用した環境修復技術の開発、土木工学専攻内の他の研究室とのコラボレーションによる環境対策技術開発、「環境激変への生態系適応に向けた教育研究(東北大学GCOE)」と連携して社会的・国際的マネージメントできる人材育成に協力していることについて説明がありました。


 その後、以下の3人の先生方に途中休憩をはさんで、それぞれご講演いただきました。司会者からの経歴などの紹介が必要ないほどにそれぞれ著名な先生方であり、そのご説明の最中には会場より笑いが沸き起こる場面もあり、非常に和やかなムードの中にも会場全体がダイナミックな雰囲気につつまれたご講演でした。



 講演1 「循環システムとは何か またその再生を阻むものは?」

  滋賀県琵琶湖環境科学研究センター センター長 内藤 正明氏










 講演2 「土壌の物質循環機能を検証する」

  財団法人日本土壌協会 会長 松本 聰氏







             
         
 
 講演3 「水循環の健全性をめざして」

  埼玉県環境科学国際センター 総長 須藤 隆一氏





 

 
ご講演の後、3人の先生には引き続いて、循環が動き出すためにはどうしたら良いのかをテーマにして、パネルディスカッションをお願い致しました。
















 シンポジュウムの閉会にあたり、大村達夫教授(東北大学教育研究評議会評議員)よりご挨拶をいただきました。東北大学土木工学専攻における寄附講座の意義、そして大学と民間が手を携えることにより生まれる相乗効果などについてお話がありました。






引き続き、会場に隣接した会食施設において懇親会が開催され、こちらの方は約100名の参加者を得て、世代を超えたディスカッションがおこなわれるなど各々有意義な時間を過ごしていただけたものと考えます。














 








地元宮城の蔵元から直送いただいた、関東地方では普段では飲むことのできない銘酒が会話を弾ませる潤滑油となったことは間違いないと思われます。

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Download: 寄附講座の概要